相当冷えていたのだろう
結露で手が濡れる
私は脇にペットボトルを立たせると、ビーチサンダルを脱ぎ、ビニールシートに足を踏み出す五月を見上げて首を傾けた
「どうしたの、みんなと遊ばないの」
五月の肌は濡れていない
まだ海に入っていないようだ
「早苗さんが座ってるから、体調が気になって」
なるほど、彼は海に入らない私を心配して来てくれたらしい
「あー違うよ〜。海に入ることに魅力を感じないの。塩水ベタつくし。それに......」
気持ちはありがたいがヒラヒラと手を振って否定する
「それに?」
私は体育座りのまま手を広げて、思いっきり上半身を後ろに倒した
ビニールシートの上、膝を立てて仰向けに寝転ぶ姿勢になると、盛大なため息をつく
「しばらく運動も何もしてないから、JKのビキニ姿見ちゃうと脱げないんだよね〜」


