「このグラタンと、海老トマトパスタどっちがいいと思う?」




2つまでに絞れたけど、結局決め切れなかった私は朔に聞いてみた。





「…どっちも頼めば?」




どっちも!?



「いくら食い意地が張った私だからっていってもそんなに食べられないよ!」




どんだけ食い意地が張ってると思ってんの!?





「ちげぇよ。2つ頼んで反分ずつにすれば、どっちとも食べられるだろ」




えぇ!





な、なんて優しい男なんだ!!




「見直したよ!朔!!優しいとは思ってたけど超優しかったなんて!!このグラタンと海老トマトパスタの恩は忘れません!!!」






店内に結構響く音量で言った私を睨む朔。





「うるせぇ。黙れ」






そう言った朔は店員さんを呼んでグラタンと海老トマトパスタを頼んだ。





もちろん店員さんは朔にメロメロだった。