賑やかな園内をぐるっと見回す。




久しぶりの遊園地にワクワクしてる私は今にも走り出しそうな勢いで朔に、



「ねーねー!まずなにから先乗る!?」





目をキラキラさせて言う私に少し笑った朔。





こんな風にも笑うんだ…いつも無表情なイメージだったから少し驚いた。




「ふっ、子供かよ」





「なっ!?」




口元を緩めたまま、私を見つめる朔に少しドキドキした。





「ま、まずはやっぱりジェットコースターだよね!」




声が裏返りつつも言った私に、朔は「行くぞ」と一言言ってジェットコースターの乗り場に向かい始めた。








「ま、待って」






もう楽しんでることに気づき、朔と遊園地に来て正解だったなと少し先にある大きな背中を見て思った。