合宿二日目

今日もあたしは、千聖をたたき起こした

「ここまできてまだ起きねぇのか・・・・・・起きろー!」

「んー・・・・・・あと5分~」

「こいつ・・・・・・・我が魔力に呼応せよ。水龍よ、食らいつけ!」

「ひゃぁっ!」

あたしの呪文によって顕現した水龍が、千聖の頬に噛み付いた

本来であれば、さして痛くはないはずだが、あたしのはちょっと違う

牙のところに魔力コーティングを施しているため、痛い

しかも、水としての特徴は損なわないようにしているため、冷たいし水の感覚ももちろんある

素晴らしいな

「やっと起きたか。朝食食べてる時間ねぇぞ」

ベッドの上で、眠そうに目をこする千聖

おいおいおい・・・・・・

「え"・・・・・・今何時?」

「7時30分!さっさと着替えて準備しろ!」

「ひえぇぇぇぇえええぇぇ!!!」

昨日の春よりも情けない声を響かせ、千聖はベッドから飛び降りた



「ふあぁぁぁ・・・・・・」

「呑気なやつだな」

「だって、眠いものは眠いんだもん~」

「「いや、さっさと起きろよ」」

「ちょっと、仲良くハモらないでくれますー?」

朝一番、あたしと零とのハモリにツッコミを入れる春

今日も偶然、寮の階段で合流した

「いや、仲良しとかじゃねえから!」

「こいつと仲良くできるかっつーの」

あたしは慌てて否定し、零は静かに言い放つ

なんか、ムカつくんだが