「合宿だー!」

まさか、こんなことになるとは

あの事件────佐藤まりの襲撃から3日が経ち

あたしたちは今、合宿という名の特訓に来ている

参加しているのは、中等部一年のみ

学年ごとの合宿らしく、全校生徒となるとかなり大掛かりになる

つまり、ほかの学年が合宿のとき、他学年は自習・・・・・・すなわち学校は休み

というわけで、今まで呑気に休んでいたあたしたちだったが

ついにきてしまったのだ

「合宿の日ね・・・・・・美愛、頑張りなさいよ」

「つーかこの学校・・・・・・合宿あったのかよ」

「知らなかったのか?」

「知らねえ」

「マジかよ。ここの学校、毎年合宿やってんだぜ。めっちゃスパルタらしいけどな!」

おい翔太

なぜお前は、そんなことを軽々しく口にしているんだ

しかも笑顔で

スパルタとか・・・・・・帰りたい

因みに、どんよりとしているのはあたしだけ

他のみんなは、このスパルタさを事前に知っていたらしく

それを承知で入学したとの事

まあ、小等部からの奴はもとから知ってるから慣れっこ、らしい

「はーい。それじゃあ、合宿について説明しまーす」

依然としてハイテンションな莉央先生が、あたしたち1年生が集まっている草原の前に立つ

他にも先生はいるが、意外なことに、司会進行はおおよそ莉央先生が務めている

「まずは、属性ごとにわかれてテストをするよー。そして、上手かった人から順番に魔物と戦ってもらいまーす」

『はぁぁぁぁぁぁぁ???!!!』

生徒一同からブーイングが飛ぶ