そこには、丁寧な字でこう書かれてあった

『今日の昼休みに、体育館裏に来てください』

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、なんだよこれ

ラブレター・・・・・・じゃねえな

これ、男子の字じゃねぇ

女子が書いたやつだ。断言出来る

じゃあなんで、あたしの机の中に入ってたんだ?

まさか、翔太とか零にあげたかったのか?

いやでも、千聖は初日でだいたい席の定位置は決まるらしいし・・・・・・

昨日、かなり教室で目立ってたから、あたし宛なんだろうな

嫌な予感がするのは気のせいか

と思っていると

「ただいま美愛」

「うわあっ」

突如、リーナがぽんっと音を立てて現れた

慌てて手紙を机の中に突っ込む

「あら、どうしたの?」

「い、いやなんでもない・・・・・・」

「あっ、リーナおはよー」

「おはよう、千聖」

「おいリーナ聞いてくれよー。春が俺の事『馬鹿』って言ってくんだよ」

「ええ、その通りね。よく言ったわ、春」

「ほらー!リーナもあたしに賛成じゃん!」

「くぅーっ、裏切り者ー」

「私は裏切ってなんかないわ。真実を伝えただけよ」

「・・・・・・・・・・・・・・まさにその通りデス」

「わかったならいいわ」

精霊眼を持っていないやつからすれば、ただの独り言のように聞こえる精霊との会話

だが、このクラスは精霊眼の持ち主が大半を占めている

なぜかこのクラスに集中しており、その代わりに他のクラスの割合は薄い