うん、うまいな

リーナの料理の腕は、あたしと同じタイミングで同じ精霊に習った・・・・・・つまり、一緒に習ったのだ

なんせ暇だったからな

リーナに契約者はいない。ほぼあたしの従者と化している

おそらく、精霊の中で、あたしの次に長く生きているのがリーナだ

そのため、少しずつ魔力を取り込み、長い時間をかけて高位精霊へと成長したのだ

「美味しいねぇ・・・・・・明日はあたしが作るね」

にこにこしながら春が宣言する

いや、不安だわ

「ちょ、ちょっと待った。あたしが作るからっ!」

千聖が慌てて言い直す

まさか、とは思うけど

「春、料理できねぇの?」

「できるって「できない!」」

千聖は、春の言葉を遮りながら喋る

つまりは────

「作れないのね」

あたしが言おうとしたことを、リーナが代わりに口にした

うん、そういうことだな

「で、千聖は作れるのか?」

「うん、夜食とか、たまに作ってたから」

春が何か言いたげだが、そこはスルーで

そう思い、あたしは食事を続行したのであった