みんなに繋ぐ、全ての想いをここに

「このくらいなら平気よ・・・・・・美杏は、言うことなし、みたいね」

「もちろんだ」

なんとかスピードを保てたリーナは、そのままの位置で再び並列飛行を続行した

そして、徐々に瘴気が濃ゆくなる

「おいおいおい・・・・・・まずいぞ」

「はぁ・・・・・・まずいって、なにが?」

「リーナ、お前の体じゃ、耐えきれねぇだろ」

一旦、その場で停止した

前が、全く見えない

今までは薄らと前方は見えていたが、今となっては全く見えないのだ

濃度が、これまでにないほど、高くなっている

一介の高位精霊であるリーナが、耐えきれるはずがない

まず第一、息が上がっているのがその証拠だ

「リーナ、お前は戻れ。ここから先はあたし一人で行く」

「な、何言ってるのよ・・・・・・別に、私は平気よ」

「リーナ、そうやって強がるのも大概にしろ・・・・・・体は正直だろーが」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

沈黙、かよ

沈黙、それは、暗に認めたと、捉えていいんだな?

「零たちに言ってこい。かなり時間が経ってるから、神の介抱を頼む」

「・・・・・・わかったわ。でも、これだけは約束して頂戴」

ここにいても、足でまといになるかもしれないと思ったのか定かではないが、以外にもリーナはあっさりと引き下がった

そして、別れ際に一言

「────危険と思ったら、私たちを頼って。私もあの子達も・・・・・・美杏に頼って欲しいと願ってるわ」

「わーったよ。さっさと、行け」