みんなに繋ぐ、全ての想いをここに

知り合いの神様でもいたのかな?

でも・・・・・・ミィザーって、あの小動物の姿した魔物だよね?

魔物にするのは、ミィザーじゃなくて闇精霊の仕事じゃないの?

「えーと、ミィザーってさ・・・・・・魔物だよね?」

「ああ、お前らには言ってねぇけど・・・・・・ミィザー=闇精霊だぞ」

「「「はい?」」」

あたし、春、そして翔太の3人から、惚けた声が放たれる

え、ちょっと

なんで零驚いてないわけ?!

「俺、先に聞いたから」

あっけなくネタばらしした零

それ、フライングじゃん!

「うっわー・・・・・・ズリぃ」

「は?べつにいいだろ、美杏の方から教えてんだからな」

「美杏・・・・・・」

「あーはいはい、悪かったよ。でな、そのミィザーはどこにいるかわからない。神聖な空気に長く触れて消滅したかあるいは・・・・・・まだここにいるか」

神妙な面持ちで、美杏は言う

まだ、ここにいる可能性がある

それはすなわち、あたしたちも魔物になってしまうかもしれないということ

甘美な夢で生きるものを誘惑し、それに漬け込み、魔物とする

もしくは・・・・・・本人が持ちうる心の闇に浸透するか

・・・・・・あたしなら、誘惑に負けそうだ

「お前らはここで待っていろ。安全が確認出来たら呼びに来る」

「・・・・・・気をつけてな」

「ああ、わーってるよ」

最後ににっと笑って、美杏はふわりと浮き上がる

そして、リーナと一緒にあたしたちの頭上を超え、王宮の奥へと消えていった

~千聖 side end~