みんなに繋ぐ、全ての想いをここに

って、それ今どうでもいい

「なんで、ダメなの?」

「ああ・・・・・・神たちに瘴気がまとわりついてやがる。今この状態で触ったら、魔法耐性の弱い春はぜってー倒れるぞ」

「え・・・・・・っ?」

美杏の言葉に、あたしたちは首を傾げた

「でも、瘴気の中を息切れひとつせずに春は動けてるよ?」

「だよな、普通に過ごせてるし、問題ないんじゃないか?」

「あー・・・・・・春にはちゃんと魔力結晶で体の表面コーティングしてるからな。漂う瘴気が直に触れることはねぇけど・・・・・・神たちにまとわりついてる瘴気は、神力を吸い取って増大してんだ」

「えーと・・・・・・要約すると、神様の力のせいで瘴気が強くなってるってこと?」

「いわばそういうことだ」

へ、へー

っていうか、いつの間に春にそんなことしてたの・・・・・・春めっちゃ驚いてるけど

全く動くことに差し障りはなかったし、違和感も感じなかったんだろう

魔力結晶は結界のことだけど、美杏の口振りから察するに、あたしたちがつくる結界の応用────繊細な技術をもってるんだろうな

「で、これに触れるのは魔法耐性無限のあたししかいねぇってわけだ」

「つーことはお前・・・・・・それを見越して、入るなって言ったのか?」

「ようやく気づいたか。逃げてきた神から聞いたんだよ・・・・・・ここでミィザーを使い、魔物を増やしたってことは彼女から聞いた情報で容易に想像ができた」