みんなに繋ぐ、全ての想いをここに

「暗い・・・・・・」

「暗いね・・・・・・」

で、なんだかんだあって

結局あたしと零は、2人について行った

あそこで美杏を待つより、着いて行った方がいいと考えたから

急いで行かなくちゃ見失うから、早々に判断して追いついた

でもって・・・・・・今は王宮の中なわけですが

暗すぎる

窓と思わしきところに真っ赤なカーテンがかけられてるから、外の光が入らないのだ

もちろん、中にシャンデリアとか電球とかあるはずもなく

だからもう、視界はほぼゼロに近い

「仕方ねーなぁ・・・・・・なあ零、照らせるか?」

「できるには出来る。だが、仮にここに神様がいたとすりゃ、客人のお出ましだとこちらからアピってるようなもんだぞ」

「でもさー暗すぎる!」

「暗いと不安になるよね・・・・・・」

「ほらっ、だから零!」

「零たのむ・・・・・・そこをなんとか」

「しゃーねーな・・・・・・」

あたしたちの懇願に、零は根負けしたらしく

はあと一度ため息をついて、そして呪文を唱えるべく口を開く

「我が魔力に呼応せよ。儚き炎よ、我が道を照らし導け」

ぽうっと、零の周りに炎がともり、空中に留まる

おかげでかなり明るくなった・・・・・・けど

「なんなの、これ・・・・・・」

視界に入ったのは

倒れた、神様の姿

1人じゃない、沢山いる

全員、真っ白な衣を身に纏い───中には衣を紅に染めて────倒れていた

これ・・・・・・って

「おいおい・・・・・・なんなんだこれは」