「ん・・・・・・」

小さなうめき声が聞こえた

無駄に静かだからか、やけに響く

振り向くと、顔をゆがめながら目を開けた人がいた

零・・・・・・

「ったー・・・・・・なんだ、ここ」

頭を押さえながらゆっくりと起き上がる

どうやら・・・・・・少なからず転移の時に魔力衝撃を受けたらしい

反発力はどうにもできねぇから仕方ないんだがな

召喚の時の反発力はごく微小だが・・・・・・転移はかなり大きい

召喚は四属性の付与だが、転移は四属性を媒介にしている

その分使う力が大きすぎて、容量に入りきらない分が反発して・・・・・・って、これどうでもいい

今は、神との戦いに集中しねぇとな

「大丈夫か?」

「ああ・・・・・・で、ここが神界か」

「そうだ。まあ、今は瘴気だらけだけだが、本来は清らかないいところだ。神が集まるところだしな」

「じゃ、なんでこんなに瘴気があんだよ」

んな訝しげな顔されてもな?

あたしも今来たばっかなんだから知るわけねぇだろ

「知らね。まああるとすれば・・・・・・ミィザーだな」

「ミィザー?それって、あの魔物のことか?あいつが穢れさせたと?」

「・・・・・・お前らは知らねぇと思うが、ミィザーは闇精霊だぞ」

「は?!」

闇精霊はかなりメジャーだが、姿は神が小動物に見せかけているからな

その反応は尤もだ

しかも、ミィザーと闇精霊は別物と考えられてるし・・・・・・仕方ない

「つーことは、この瘴気はミィザー・・・・・・闇精霊のせいだと?」