「ふぅ・・・・・・」

「終わった、わね」

「ああ、ようやくな」

合宿の全日程が全て終了し

あたし達は今、合宿場から寮へ戻ったところだ

なんか、今日一日ですげぇ精神削がれた気ぃすんだけど

「まさか、水神様とウンディーネ様を呼び寄せるなんてね」

「あれは予想外だわ・・・・・・多分勢いで呼んだんだろうけどな。あれじゃ殆ど魔力残ってないだろ」

「でしょうね・・・・・・格の高い2人を呼ぶのはかなり魔力がいるわ」

寮のベッドの上に倒れ込む

千聖と春は、翔太たちと話すことがあるからと、あたしたちを先に返してどこかに行ったのだ

ったく、あたし抜きで内緒話ですか・・・・・・青春ってもんはいいですね!

と、自分で自分に八つ当たりしたところで、はあっと息をつく

「リーナ・・・・・・いつ、帰る」

「美杏?」

あたしの突然の言葉に、驚いた様子のリーナ

そりゃ、あたしはずっと「帰らない」の一点張りだったからな

驚くのも当然だろう

「ウンディーネにバレたかも知れねぇんだ。あたしが自分たちを統べ、今行方をくらませている精霊女王だと」

「・・・・・・確かに、前はほぼ毎日見ていたものね。前と言っても1週間ほどのことよ。すぐに気づかなかったのは、『ここにいるはずがない』という意識があってのことでしょうけど」

「だろうな」

誰にも聞かれてはいけない会話をしながら、あたしとリーナは今後の予定をたてる

「まだ、帰りたくはないんでしょう?」

「・・・・・・そりゃな」

「だったら・・・・・・タイムリミットはあと三日よ。本来ならば一刻もはやく帰らなければならない状況なの。今日の一見があってから精霊界側が動くまで最低でも三日はかかるわ」