「みたいだな」

春はそうだが、どうやら心美も精霊眼もちらしい

なんたって、これ始まる前にリーナのこと見てたからな

偶然とは思えねぇだろ?

「むぅぅ・・・・・・我が魔力に呼応せよ。水を司りし水神よ、威厳たるものを知らしめよ!」

「は?」

春が唱えた魔法は─────神の力を借りる、神級魔法

大きな魔力と引き換えに召喚されたのは・・・・・・水で構築された人の姿である水神

美しく、清らかな女性

あたしも何度か会ったことはある・・・・・・即ち

バレる?!

「ヤバイヤバイ・・・・・・」

「え?ヤバい?マジ?」

「いやヤバい・・・・・・」

あたしの焦りように驚いたのが春

どやあっとニヤニヤしながらこちらを見てくる

チャンスだと思ったのか───

「我が魔力に呼応せよ。汝、我の魔力を代償とし生きし者。その力を我に貸さんことを・・・・・・精霊ウンディーネ」

さらに心美が繰り出してきたのは、ウンディーネ

おいおいおいぃぃ!

ウンディーネはっ、あたしの屋敷にいるやつだからなっ?!

「ま、まずいわね・・・・・・」

さすがの状況に顔を顰めたリーナ

まずいどころじゃねぇ!

とんでもなくヤバイ!

しゅるしゅると空中に水が集まり、姿を成したのは、精霊ウンディーネ

「我を呼び出したのはそなたか・・・・・・」

「そうだよ、水神さんっ」

「我が名は水を司り精霊ウンディーネ・・・・・・では、妾を召喚したのはそなたで間違いあるまいな?」

「そうですよ」