「ダブルス1回戦目は〜・・・・・・春&心美ペアVS歩美&美愛ペアー!」

翌日

なんだかんだあって夜が明け

ダブルス戦に突入していた

「頑張ろうね、春ちゃん」

「もちろんー」

穏やかそうな春&心美ペアと

「じゃ、作戦通りに」

「りょーかい」

作戦を確認し合うあたしたち

あたしたちが立てた作戦はこうだ

まずあたしが、比較的冷静な心美を攻撃する

そうすると、春は多少混乱すると予測した

そして歩美が春を追撃する

ここで倒せないのは予想範囲

魔力をある程度削った後、あたしが上級魔法で一掃

もし倒せない場合を考え、歩美が魔法の準備をしておくという手立てだ

作戦通りにいくとはあまり考えていない

ああ見えて、心美はちゃんと周りを見ている

何かしらの作戦を考えていたとしてもおかしくはない

いや、むしろ立てていると考える方が自然だ

なにもせずに突っ込んでくるとは思わない

それに、魔法を使えばこちらの作戦は丸見えだ

水属性の"水鏡"を使えば占うことが出来る

それは未来であったり、過去であったり、現在のことであったりと様々だ

人の罪歴なんかも占える。素性も何もかも筒抜けになる

この魔法は、消費魔力量によって成功率、遡れる時間や進むことのできる時間の長さが変わる

つまり、魔力量の高い人の方が有利な魔法だ

大概の魔法はそうなんだがな

「両者、準備はいいかなー?」

莉央先生の実況の元、フィールドである草原の上に立つあたしたち4人

「おっけーだよ」

「大丈夫です」

「万端!」

「いつでも」

了承の声を聞き、笑顔で先生は言い放った

「それでは大注目の1回戦・・・・・・Game Start!」