そして重なる偶然は、更に様々なシチュエーションに合致する。


僕のおじいちゃんはほんの少しばかりボケていて、大好物の大福を食べては口の周りを粉だらけにしたまま家の周りを徘徊してしまう。(因みに何の害もないのであしからず)


そして、僕の妹は身体が弱く寝込みがちだから、よく学校を休む。(因みに僕は中二で妹はまだ三年生だ)


母は至って普通だが、たまにヒステリーな時がある。
ある日、小学生のワルガキ共が毎日の様に消しても消しても家のブロック塀に“つぶらな瞳と小さな手足”の落書きをするのを現行犯で目撃した時はキッチンから塩を持ち出し、恐い顔をして投げつけていたらしい。


極めつけの父さんは休日の散歩が大好きなのだが、いかんせん服装にも無頓着でお気に入りのセーターを母が何度ゴミ箱に捨てようと構わず拾って、毎度毛玉だらけのセーターで外へ出てしまうのだ。