欲望は自分自身を狂わせる

私は家に帰ってまたあのノートを机に広げる。
可愛い…美人…それだけじゃ、時は過ぎて行く…。
常に…中心は、私じゃないと嫌!
私が…一番じゃないと。

「次は誰にしようかなぁ~…。
 テストも近いし…A組の広瀬にしちゃお」ニヤッ

私が次に選んだのは、私と同い年のA組の男子。
いつも成績は学年トップ
5教科+副教科まで完璧。
この人さえ…自分に…すれば…瞬く間に、人気者…。

「広瀬・海飛……頭が良いトコ…。」

でも……テストの次はスポーツテスト。
可愛いだけじゃ…。
頭が良いだけじゃ…。
ダメなんだ…。

運動も出来なきゃ。

勉強が出来ても、可愛くても…恥なんて死んでも嫌!
完璧でいたい。
中心でいたい。

勉強も、運動も、可愛さも、絵的センスも、音楽も、
ファッションも、メイクも……トップでいたい。
     完璧主義者でいたい…ずっと…

          永遠に。