欲望は自分自身を狂わせる

「あと…ペンのインクが切れるまで使ったらダメよ?」
「どうして…?」
「魔法ってね…叶えるだけじゃないからよ…。」
「?」
「あまり欲張ると…不幸になるわよ…」ボソボソ

彼女は私にそのペンとノートを持たせると、帰ろうとした。

「あの!」

彼女は振り返って…微笑んだ。

「可愛くなれると…いいわね」
「えっと…」
「私は…菫…。」
「私は……麗華って言います!」
「よろしくね……麗華…ちゃん」

不思議で変わった人…。
クールな感じが名前の通り…「菫」と合ってた。
私は、菫さんから貰ったペンとノートを抱いて家に帰った。
「これで…自分も、可愛くなれるんだ!」って嬉しく
思えた。