「ごめん、修ちゃん。
自分でも、分からないの。
修ちゃんは好きなんだけど、お兄ちゃんを慕う
好きなのか、男性として好きなのか、
分からなくて。」

「お兄ちゃんなわけないじゃん。
のどか、弟と抱き合えるか?
キスできるか?」

それがそう尋ねると、のどかは、一瞬、目を見開いて、ブンブンと首を横に振った。

「じゃあ、付き合おう?
俺、ちゃんと、のどかの気持ちが追いついて
くるの、待つから。
のどかが、俺の事、好きって自覚するまで、
キス以上の事はしないから。」

頼む、のどか。
『うん』って言ってくれ。

「キスはするんだ?」

え!? そこ!?

「……… キスもダメ?」

だって、今もしたじゃん。

嫌じゃないって、言っただろ?

それでも、キスもダメなのか?


なのに…

のどかは、クスッと笑みをこぼしすと、背伸びをして俺の唇に触れるだけの軽いキスをした。