先生...?






どうしてそんなに私を気にかけてくれるの...?







甘すぎてわからないよ...









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私の名前は 田崎 優亜 (タザキ ユウア)

高校2年生





運動もできない、趣味も特技もない、

おまけに勉強も中途半端...


特に仲の良い友達もいない。


唯一の友達といえば


幼馴染の 桜庭 咲人(サクラバ サキト)


家が近いこともあっていつも気にかけてくれる。




そして毎朝一緒に登校している。




「おせーよ!優亜!」



ピンポンが鳴ってあわてて玄関を出た時には
咲人の姿があった

「ごめんごめん!いこっ!」




学校へは電車で通っている




「ほら、いくぞ?」


いつも通り咲人が手を引っ張る。



「うん!」



握られた手に安心感を感じる...。



電車のドアが閉まり、
咲人が作ってくれるスペースで私たちは手を握っている。

「ねぇ、咲人?」


「ん?」


「咲人はどうしていつも手を握ってくれるの?」


「はぁ!?なんだよ、朝っぱらから急に...」


だって気になるんだもん。外では握らないで電車の中では握ってくれてる...。付き合ってるわけでもないのに、なんでだろ...?



「咲人のファンの子いっぱい乗ってるし、私なんかと手つないでたら勘違いされちゃう...。」



「ファン?なにそれ笑」




え?気づいてないの?

学校イチのイケメンで学校の王子って呼ばれてるのに?

それに、彼女とか…

出来たりしないのかな。


彼女が出来ちゃったら、私、一人ぼっちなのかな…


そんなことを考えていたらあっという間に学校に着いていた。




「優亜ー」


「ん?何?咲人」


「今年も同じクラスだといいな…」


「うん!そーだね!」


私、咲人しか友達いないし!




そう思いながら掲示板に貼ってあるクラス表を見た。








あ!あった!!!



咲人は…




「優亜!俺とお前同じクラスじゃん!」




「ほんとに?よかったぁ…!」




これで今年もひと安心…






そんなこんなで始業式





春は新しい先生が来るから楽しみ!




友達はいないけど先生とは仲良くなりたいし!







校長先生が新任の先生を紹介していく



「えー、では次に百瀬先生お願いします」



その瞬間


「キャーーーーーーー!」



黄色い歓声があがった!





「かっこよすぎない?」


「何歳?」



「やばいやばいもうファンだわぁ」



え、そんなにかっこいいの?


ん〜見えない!




身長低いもん…




「えー、百瀬 蓮です。社会科の担当です。よろしくお願いします。」




いっせいに会場が盛り上がった。





どんな人なんだろ…




でも私、社会は唯一好きな教科だから仲良くなりたいな…




























高校2年の新学期が始まった。





咲人と同じクラスがいいな...っ