「深澤さんってハーフなの!?」
「え?うん、お母さんがフランスの人だよ」
「やっぱりハーフなんだ!!」
「綺麗な肌を保つ秘訣は!?」
「んんー、特になんもしてないかな!あ、でも基本水しか飲まない事くらい」
「深澤さんって彼氏いるの!」
「いないよ〜」
昼放課に続けてSTが終わったあとも、転校生は生徒達に囲まれ質問攻めを受けていた。
「めんどくさそ...」
「けどあの容姿じゃそうなるだろ!すっげー可愛い!」
思わず出てしまった独り言にいちいち前川が、突っかかってくる。
お前もめんどくさい、と言おうとしたけど辞めておこう。
「あ!!ごめんね!私は泉水くんと、前川くんに色々案内してもらう約束だったの!お話はまた明日したいなぁ!」
「「えっ!?」」
何を言っているんだ、と前川と顔を合わせる。
「えぇー!」
「残念ー!」
「えへへ、ごめんね?また明日沢山話そ!」
申し訳なさそうに顔の前で手を合わせて謝る深澤に『仕方ないかぁ』とか『また明日ね!』と生徒達は散っていく。
それを確認した深澤は、次はこちらを向いて
「ごめんね!!巻き込んじゃって!ちょっと疲れちゃって」
と謝ってきた。
巻き込んだ自覚あんなら巻き込むなよな...。
「いーのいーの!頼ってくれて嬉しいよ!な!泉水!!」
「は!?おい何勝手に...」
「やっぱ迷惑だったよね!ごめん!!」
変なでたらめを言うものだから注意しようとしたらまた謝られた。
俺が悪い見てぇじゃん、そう思ったから
「別に、気にしてない」
そういったんだ。