真っ直ぐに私を見据える彼の瞳。

その瞳に一ミリのも迷いはなかった。


「……っ!!」

「確かに君は悪魔だけど、俺には悪い奴には見えない。むしろ…」

その後の言葉は凄く小さくて聞き取れなかったけどう凄い嬉しかった。

魔界の人達はみんな忠史や家族以外、私のこと変だと言う。


でも彼はそんな私を理解してくれる気がした。


「わっ、私、本当は人を不幸になんてしたくないっ…!前も言った通りどうして悪魔だからって人を不幸にしなきゃいけないのかなあ」

前もこんな話しをした気がする。

でも、それでも彼に聞いて欲しかった。

私の本音を。

彼なら理解してくれると思ったから。