~甘い香りに誘われて~三度目の涙

「けど…?」
「うんん…何でもないです。
 あの、明日も来て良いですか?」

私は質問に答えなかった。
蓮先輩に言ったところで何もならないから。
重い空気になるだけ…そう思ったから。

「いつでも、おいで」

彼は優しく笑った。
その微笑みが私は嬉しかった。
彼と話している時間だけ…辛いコトを…忘れられる気が
した。