「で、でも明日って・・・
 偶然にもほどがあるよね?」

実は明日。私の16回目の誕生日なんです。
さっきも2人から1日早いプレゼントをもらったばかり。

「いいんじゃないの?別にいつだって。
 答えは決まってるし。」

「まゆちゃん、私も健人君と付き合って
 思ったことたくさんあるけど、
 一番大事なのは自分に素直になる事だと思うよ?」

『思ってるだけじゃ気持ちは
 伝わらないからね~』と付け足した。


確かにそうなんだけど~・・・。


「勇気が出ません・・・。」


「何も怖い事ないでしょ!
 この1ヶ月なんのために過ごしたの! 
 言わなきゃ後悔するのは自分だからね!」

そう喝を入れられ
ゆずちゃんは部活があるからと帰ってしまった。

残った美優と2人。


「明日、どこ行くか知ってるの?」

「それが聞いてないんだよね~
 10時に迎えに行くってメールだけが届いてて
 それ以外はなーんも。」

そっか~と言って美優はジュースを飲みきった。

「よし!行くよ!」

え!?
そう言ってファミレスを出て着いたのは
服屋さん。

どーゆーこと?

「買うよ!明日のデート服!」

えぇぇぇ~


それからは美優の言われるがまま着せ替え人形状態。
でも、どれもこれもかわいい組み合わせ。
さすが美優。


そして着替える事30分。
美優も私も納得したのは
白が基調の小さい花柄がたくさん入った
ひざ丈ワンピース。
たくさん歩くかもしれないからヒールは低めで。


「うん、すっごくかわいい!
 それ着て、勇気出してよ!」

・・・うん。
頑張るよ、私。

「美優、ありがとう!!」

美優は笑顔で頷いてくれた。