「さっき実行委員で一緒にいた人、だよな?
莉世と、知り合い?」
またさっきの調子に戻った私に、蒼井の笑う顔がどんどん厳しいものになっていく。
まさか、私たちの後を追いかけてきたの?
私に話しかけるために?
こわい、怖い……
近づかないで。
天野くんからは見えないように、ぎゅっと蒼井の制服の裾を握れば、蒼井はそれに気づいたようで、私を庇うように前に立ってくれた。
蒼、井……
「そうだけど。 り……霧雨さんと中学から同じの、天野 伊吹(アマノ イブキ)。蒼井、だよな?」
「俺のこと、知ってるんだ?」
「もちろん、知ってるよ。
霧雨さんのことを溺愛してるって噂だし。
校内じゃ、有名な話」
「へぇ……」
蒼井が前に立ってくれてるから、はっきりとは分からないけど、2人の空気がピリピリしてる。
特に、蒼井。
いつもの笑っている様子が一切なくて、寧ろ、威嚇してる……そんな、感じ。



