「でもさぁ、球技大会の実行委員だなんて、先生もやるね?」
「やるねって?」
「ほら、全学年合同じゃん?だから、放課後残って準備したりしないといけないし、大変だから、毎年なかなか委員が決まらないんだって」
「尚更最悪………」
授業が終わる直前。
先生と目があったのは気のせいじゃなかったってことね……
ほんと、最悪だ………
「でも蒼井くんと2人でなんて、もっと距離縮められるチャンスじゃん!!
他の女の子なら、喜んでやると思うよ?」
「縮められるって……
私は別に蒼井のことなんか……」
好き、になるはずない。
「莉世?」
決めたんだ。
あの日から。
私なんかが誰かと幸せになっていい人間じゃないってこと。
私なんかが誰かを好きになっていいはずがないって。
いくら蒼井が私を思ってくれたとしても、答えるつもりはないし……
「うわ、これうまそー」
意識が遠のいて、また暗い気持ちになっていた時。
ふっと頭上にできた影に、頭を上げれば、途端に視界いっぱいに映る、整った顔。



