モテ男子が恋愛したくない私に本気をだした結果。

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「…………」


見られてる。


これは決して私の妄想なんかじゃない。


さっきからずっと、見られてる。

……隣の席の蒼井に。


「なにニヤニヤしてるの……
気持ち悪い」


今は4限のHR中だと言うのに、とにかく横から視線を感じて。


目だけ動かして蒼井見れば、一見突っ伏して寝ているように見えるけれど、実際は寝たフリをしてこっちを見てる。

最初はスルーを決め込んでたけど、いい加減我慢の限界。

「いつ気づくかなーと思って見てた」


ニヤリと笑って身体を起こす蒼井に、ひたすら無言で冷たい視線を送る。


「私じゃなくて、先生の方向きなよ」


だいぶ小声で話してるし、1番後ろの席だから気づかれてないと思うけど、絶対注意されるって!!

「俺にとっては莉世の可愛い顔を見れないことの方が問題」


「どうぞご勝手に」


ああ、そうですか。

それはそれはどーも。


朝から注目は浴びるわ、授業中なのに集中できないわで、イライラがすごいんですけど。


カルシウムが足りてないって言われたらそれまでかもしれないけど、絶対これは蒼井が原因だと思う。


「ねぇ、ちょっと可愛いすぎない?」


今の私……可愛いどころか、般若みたいな顔してる自覚あるんだけどね。