「ほら」 「つめたっ!」 「ハンカチ、濡らしてきたから。 これで冷やせば?」 別に、赤くなった頬が心配で…… とかじゃ、ないんだからね! ただ、なんとなく後味悪いだけ。 叩いちゃったの、2回目だし…… 「やっぱり優しいなぁ……莉世は。 これ、ありがとな」 そしてハンカチを掴んだ私の手を取って、そのまま頬に押し付ける蒼井。 「ちょっ、離し……」 「莉世の手、スベスベで柔らかいね?」 なんて、変態発言をしたから、往復ビンタをかましてやろうとしたのを歩優に止められた。