「はい、終わり〜」
ん?
顔にかかった影がふっと明るくなって、恐る恐る目を開ければ、
「キス、されると思った?」
「っ〜!!」
「でも残念。
今ここでキスなんかしたら、止められる自信ないし?」
「なっ……!?」
ニヤリと笑って、満足そうに目を細めて笑う蒼井がいた。
「これで分かった?
俺とふたりっきりになったら、簡単に襲われちゃうかもってこと」
あ、なるほど……
蒼井の言いたいことって、それか…
「それと、俺以外の男と絶対にふたりっきりにならないこと。分かった?」
「う、ん……」
「ふっ、珍しく素直じゃん?」
そう言って蒼井は頷く私に満足そうに笑う。
何も言えるわけないじゃん……
あまりに近すぎる距離と、真剣な表情の蒼井。
伏せられたまつ毛と、じっと見つめてくるどこか熱が秘められた瞳。
こんなの、誰だってドキッとするに決まってるでしょ!!
ただでさえ、蒼井は顔だ・けは、パーフェクトフェイスなんだから。



