ぎゅっと唇を噛み締めて、耐えきれない悔しさに涙を流す私に、お母さんは席を立つと、私の前に膝をついた。
「ごめん……っ、ごめんなさい、莉世……っ」
「あなたが莉香のことで、思い詰めていることを知っていたのに、あなたが苦しんで病気になるまで抱え込んでいることを知っていたのに、真実を、莉香が亡くなった本当の原因を話さなくてっ……」
制服のスカートを握り、震える私の手の上に、お母さんはぎゅっと手を重ね合わせた。
「ごめんなさい……っ、ごめんなさい、莉世っ……、大事な大事な娘なのに、宝のように大切な娘なのに、真実から目を背けて、話すことで、あなたがこれ以上変わってしまうかもしれないと……真実からも、あなたからも逃げてしまって……っ、あなた1人に苦しみを背負わせて、本当にごめんなさい……っ」
「お母、さん………」
「もっと早く話していれば、莉世が苦しむことはなかったかもしれないのに……っ、こんなにダメで、バカな親でごめんなさい……っ」
何度も何度も私に謝りながら、涙をこぼすお母さん。
「っ……」
違う。
「それは違うよ……っ、お母さん……」
悲しみで震えるその体を包み込むように、ぎゅっと強く抱きしめた。



