「雨、降りそうだな……」
「うん……」
駅に着き、電車に乗ったのはいいものの、いつもみたく、ボケてツッこんで、みたいなことができない。
それにしても……
蒼井の言う通り、今にも雨、降ってきそう……
窓から見える空は厚い雲が覆い、まだ夕方なのに、辺りは薄暗くなってきている。
雨………
ドクドクと鼓動が早くなるのが分かる。
大丈夫。
きっと、大丈夫……
もう少しで最寄りに着くし、駅から家まではそんなに離れてない。
早歩きで帰れば、きっと雨に当たるのは避けられる。
蒼井には申し訳ないけれど、最寄りまででいいって、断ろう。
自分のために……
何よりも、蒼井のために──────。



