「じゃ、じゃあ……お疲れ」
一通りの仕事が終わり、委員長の所へ集計結果を出しに行った私たち。
無事OKをもらって今いるのは昇降口。
これで、蒼井と話す機会も確実に少なくなる。
そうなれば、必然的に話すこともなくなる。
今日で完全におしまい……
「じ、じゃあ私、帰るから。
蒼井も気をつけてかえ……」
「待てよ」
「え?」
ガシッと掴まれた二の腕と、ゆっくり振り向いたことで絡まる視線。
目を合わせないようにしてたのに。
その顔を見ないようにしてたのに。
蒼井の顔を見る度に、忘れなきゃいけない自分と、忘れたくない自分が葛藤して、胸が締め付けられて苦しくなるから。
「送ってく」
「けど………」
「それとも俺に送られるのは、いや?」
……ずるい。
そうやって泣きそうな表情に私が弱いって、断れないって分かっててそうしてくるから。
「いや、じゃない………」
頷くしかないじゃない……



