まっすぐな眼差しで見つめられ、背筋に冷や汗がたらりと流れて、頭の中で危険だという声が聴こえる。


ま、まさか蒼井……本気でする気じゃないよね?


「あ、蒼井……?」


「…………」


話しかけるけれど、答えはなし。


やめてと訴えるように目を見るけれど、寧ろその目は甘さを含んでいて。


か、完全にスイッチ入っちゃってる……?


「ちょ、ちょっと……!?」


甘い視線から逃れようと顔を逸らすけれど、頬に手を添えられて、無意味になってしまう。


「顔、逸らすなよ。
莉世の顔、もっと見たい……」


あ、これダメなやつだ。

完全に、やばいっ……


「あ、蒼井ってば、落ち着きなさいよ…!
ここをどこだと思って……っ」


できる限り、精一杯の力で、胸板を押した瞬間。

!!?


ふわっと体が持ち上がって。