「よし、これで終わり。
ご苦労さん」


キラキラと眩しいくらい、爽やかな笑顔で微笑む委員長。


「どーも……」


やっと、終わった……


対して、脱力でドサッと机に突っ伏す俺。


ほんと、鬼……

この時間の間に俺、絶対老けた気がする……


目の前には、散々なことを言われ続け、やっと出来上がったクラス名簿。


「お前、こんな汚い字でよく人生生きてこれたな？」

とか、


「お前の場合、最高にいいのは見た目だけだろ」


とか。


生徒会にも入っている手厳しい委員長の指導で、精神ズタズタ状態で仕事を終わらせた。


「じゃあ、俺帰るんで……」


うんうんと俺が書いたプリントを見ながら頷く委員長を後目に、さっさと退散しようと腰を上げた。


莉世、大丈夫かな……

俺がいなくなった後、アイツに話しかけられたりとか……


いや、でもわざわざ俺がいなくなったタイミングで戻ってくるなんてこと……


もうだいぶ時間も遅い。


たぶん帰ってるだろうけど、一応教室見に行くか。


「じゃあ、失礼し……」


委員長に一声かけて、作業していた教室を出ようとした時。


「蒼井」