「それに……」
「それに?」
「どの女の子に対しても平等に接しているように見えるけど、実際のところは莉世に向ける視線だけ、他とはだいぶ違って見えるけどね。天と地の差、くらい」
「て、天と地の差……?」
それ、だいぶっていうか……
水と油、月とスッポンくらい…ない?
「そうそう。なん〜か、甘いっていうか、熱を秘めてるっていうか……まあ、そんな感じ?」
「……歩優ってば、小説家にでもなれるんじゃない?」
表現の仕方がなんか、すごい……
「ほ、ほんと!?
莉世に褒められるとか、自信しかない!」
「そ、それはどーも……」
それから話題は小説家の話に移り変わって。
ふぅ……、なんとか話題変えられて良かった。
これ以上蒼井の話してたら、頭パンクしそう……
歩優は、何でも言い過ぎだよ。
もしそうだとしても、私がその気持ちに応えられないことは、歩優もよく知ってるはず。
蒼井の気持ちを無下にするようなことをしてることは、自分でも十分分かってる。
……だけど、私はそうするしかないんだ。
少しでも、冷たく当たるしかないんだ。



