「でもさ、それだけ愛されてるってことじゃ……あ、それは違うか」
「え?な、なに……?」
ずいっと顔を近づけられて、思わず肩がビクッと上がってしまった。
途端に歩優は、ニヤリと笑う。
「デロッデロに甘やかされてるってこと」
「っ!!」
「あ〜、私もあんな彼氏欲しいわー」
ツンツンと肘で横からつつかれ、これでもかと眉を下げて、ニヤニヤする歩優。
その言葉に、カッと身体が熱くなる。
甘やかされてるって、そんな……
てか、蒼井は彼氏でもなんでもないから!!
「な、何言ってるのよ、歩優!!」
「ま、こ〜んな可愛い子の近くに危ないやつがいるって分かったら、そりゃ過保護にもなるか……」
あー!!羨ましい!!
なんて、両頬に手を当てて、上空を見つめてる。
「…………」
歩優……
今の私の目、たぶん冷めてるだろうなぁ……
それにさ?
私的にはただ小学生に寄り道は危ないよって言ってるようなものに感じるんだけど……
ほら、先生とかが、気をつけて帰るんだよーって忠告するみたいな。
「だって、あんな優しい顔した蒼井くん、今まで見たことないよ?」
そりゃ、歩優は1番前で、蒼井は1番後ろの席だからなのでは……?
それに、入学してまだ1ヶ月半。
たったそれくらいの期間で他人のことを全部理解するのは難しいんじゃ?



