遠距離の彼 と 近距離の同期

「ずるい! 天の身長も教えなさいよ。」

「言ってもいいけど、引くなよ?」

「別に引かないわよ。
海翔より大きいのは分かってるし。」

「………188」

「188 !?」

「ほら、引いたじゃん。」

「別に引いてないけど、私より40㎝も大きいの?」

「丁度いい身長差だろ?」

「ぷっ
どこがよ!?

でも、いいなぁ。
私も大きくなりたかったぁ。」

「大きくしてやろうか?」

「え?」

天は突然、繋いでいた手を離すと、私の脇に手を入れて持ち上げた。

これは小さな子がお父さんにやってもらう『高い高い』!?

「ちょ、天、下ろして!
重いし、恥ずかしいし、ねえ!!」