遠距離の彼 と 近距離の同期

「何だよ、それ。」

「だって、パンダやペンギンのスタンプ使う
男子なんて、女子力、高過ぎでしょ…って
思ってた所に、パンダ見に行くって言うから。
ふふふっ」

「男がパンダ見たら、悪いのかよ。」

「悪くないよ。
私の中の天のイメージになかったから、
笑っちゃっただけ。
私はいいと思うよ、うん。」

「全然、フォローになってないし。
パンダやめた。」

「えぇ〜!?
やだ、パンダ行きたい。
ねぇ、天、パンダ行こ?」

天は、私をチラッと見て、

「しゃーねぇな。」

と左手で頭をわしゃわしゃされた。



天は、動物園近くの駐車場に車を止めると、私の手を取って歩き出した。

「ちょ、何、この手?」

「迷子防止。」