遠距離の彼 と 近距離の同期

私は、ギロッと天を睨んでから、冷蔵庫に保冷剤を取りに行った。

バッグを持って、部屋を出ると、なぜか頭をわしゃわしゃと撫でられた。

「何?」

私が聞くと、

「別に。なんか丁度いい位置に頭があったから。」

と飄々と答える。

「チビで悪かったわね!!」

私が怒ると、

「そんな事、言ってないだろ?
俺は、小さいの、かわいいと思うけど?」

と言われた。

「いいよ。
そんな無理矢理フォローしなくても。」

「別に無理矢理なんて言ってないし。」

私は無視して、階段を降りた。

アパートの前に止まってたのは、黒い国産のSUV。

ふふっ
これは、イメージ通りだわ。

私は思わず、笑ってしまった。