19時。

私たちは、スーパーに寄って帰宅した。

夕食は、天のリクエストでカレー。

私の部屋から、包丁とまな板を持ってきて、2人で作る。

天が、

「2人で作った方が、早いじゃん。」

って言うから。

天が玉ねぎの皮を剥き、私がじゃが芋の皮を剥く。

私が人参を切り、天がお肉を切る。

炒める私の後ろから、天が腰に腕を回す。

「天? それ、意味ある?」

私が突っ込むと、

「知らねぇの?
カレーは愛情込めると、うまくなるんだぞ?
今、そのための愛情、増量中だ。」

と真顔で言ってのけた。

「はいはい。
天の愛情は、深くて大きいもんね。」

「お、分かってんじゃん。」

天はそう言って笑うと、私のほっぺにちゅっと唇を寄せた。