遠距離の彼 と 近距離の同期

「結、今日、なんか予定ある?」

天が聞いた。

「ん? 別にないけど?」

「じゃあ、買い物行かない?」

「いいよ。どこ行きたいの?」

「んー、やっぱり、銀座かなぁ?」

「へ? 銀座? 何、買いたいの?」

「指輪。」

「は?」

「婚約指輪。結が俺の物っていう証。」

「いいの?」

「何が?」

「指輪なんて、安くないし、もらっていいのかなぁ…って。」

「いいに決まってるじゃん。
むしろ、ずっとつけてて。
どんな男も寄ってこれないように。」

「うん。ありがとう。」

私は、海翔といろいろあったし、さらっと婚姻届だけ出して終わりかと思ってたのに、天、ちゃんとしてくれるんだ。

天、ありがとう。