「へへ。」

私は照れ臭くて、笑ってごまかした。



ほんとに、天に出会えて、良かった。



私たちは、夕方まで絆と遊んで、東京に戻った。


「結、本当は、自分で絆を育てたかったんじゃないのか?」

天が聞いた。

「育てたいか、育てたくないかって
聞かれたら、もちろん育てたいよ。
だけど、決めた事だから。
これで、お姉ちゃんも絆も幸せになれる。
でしょ?」

私は言った。すると天は、

「俺たち、早く結婚しよ?
早く結婚して、絆の兄弟で従兄弟を作って
やろ?
そしたら、絆も結も俺も幸せになれる。」

と言った。



天………




明日から、また忙しい日常が始まる。


だけど、今日、絆と触れ合えた事は、私のエネルギーになる。

天の言葉は、私に希望をくれる。


私はまだまだ頑張れる。

絆のために。
天のために。
自分ために。


天、ありがとう。


両親を安心させてくれて。

絆をかわいがってくれて。

私を愛してくれて。



天、だいすき。




─── Fin. ───