遠距離の彼 と 近距離の同期

天のぬくもりが離れていくと、寂しくて、思わず追いかけたくなった。

だけど、天が私の頬に手を添えて、

「シャワー浴びて来いよ。」

と言った。

私は無言で頷いて、着替えを持って、浴室へと向かった。

洗面台の鏡を見ると、頬を染めた私がいた。

私は一枚ずつ服を脱ぎ、洗濯機の蓋の上に簡単に畳んで積んでいく。

そして、最後の一枚を脱ぎかけて、止まった。


え!? 今!? このタイミング!?


私は脱いだ服をもう一度、一枚ずつ身につけて浴室を出た。

ドアの音に振り返った天が、

「どうした?」

と聞いた。

「ごめん。今日はムリ。」

「なんで!?」

天の顔が一気に曇った。