遠距離の彼 と 近距離の同期

「ああ! 奢る! 奢る!」

パッと小川天の顔が明るくなった。

ふふっ
結構、単純だなぁ。

「じゃあ、焼肉ね。」

「おっけー。じゃあ、片付けて行くぞ。」

小川天は、ニコニコともう片付け始めている。

なんだ、かわいいとこもあるんじゃん。


私たちは、会社から徒歩5分程の焼肉屋さんに来た。

少しお高めだけど、美味しいと評判の店だ。

席に案内されると、

「何、飲む?」

と聞かれた。

「とりあえず、ビールかな。
小川天は?」

「ん、俺も。
─── すみません!!」

手を挙げて店員さんを呼ぶ。