遠距離の彼 と 近距離の同期

「げっ!
あいつ、振られた相手に公衆の面前で
プロポーズしたのか?
すげー奴だな。」

「ありえませんよね〜」

「でも、伊藤は、そのありえない奴が好き
なんだろ?」

「っ!!」

「くくっ。そんなに赤くなって。
かわいいなぁ、伊藤は。」

春山さんが笑い、みんなも笑う。

恥ずかしい…

「じゃあ、いつまでも伊藤だけからかってる
のはかわいそうだから、小川も遊んでやるか。」

春山さんはそう言って、手を挙げた。

「小川!」

「はい?」

天がこっちを向くと、

「最初はグー、じゃんけんポン!」

と言って、チョキを出した。

慌てた天は咄嗟にグーを出す。

「勝ったから、伊藤の横、座らせてやるよ。」

春山さんがそう言うと、天は大型犬が尻尾を振るようにニコニコとやってきた。