遠距離の彼 と 近距離の同期

「じゃあ、蕎麦屋の定番メニューでお願い
します。
中橋さんは?」

「俺は、天ぷら蕎麦。」

私がメモを始めると、

「ざる二枚。」

「おろし。」

「親子丼。」

と次々に声が上がる。

一通りメモをし終えて、ネットで最寄りの蕎麦屋の電話番号を検索する。

私は電話を掛けて注文すると、最後に、

「出前用のメニューも一緒に持ってきて
いただけますか?」

とお願いした。

これから、地道にまたメニューを集めなきゃ。


20分程で出前が届いて、みんなで食べる。

「やっぱ、伊藤がいるといいなぁ。」

中橋さんが海老天をかじりながら言った。

「えぇ!? 私の存在意義はそこですか?」

と私が口を尖らせると、

「だって、安達班のアイドル、復帰直後
なのに、今朝、結婚宣言しちゃったし。」

とわざとらしく残念そうなふりをされた。