遠距離の彼 と 近距離の同期

「結、ほんとは結婚したくないんでしょ?
子供ができたから、結婚するの?」

お姉ちゃんに頭を撫でられて、張り詰めていた糸が切れた。

「だって、この子を殺せなかったの。
天が、俺の子として産めって言ってくれて
嬉しかったけど、そんな事させられなくて、
海翔の子だから、この子のお父さんだから。」

私は子供の頃のように泣きじゃくった。

姉は私を抱き寄せて、ずっと肩を、背中をさすってくれた。

そうして、支離滅裂に説明する私の話を最後まで聞いてくれた。

「じゃあ、結が本当に望むことは、2つなのね?」

「………?」

「赤ちゃんは産みたい。
天くんと一緒になりたい。

だけど、天くんをその子のお父さんには
できないから、こんな間違った選択を
したのね?」

「………だって、他にどうしようもないでしょ!」

「結、お願いがあるの。
その子、私にくれない?」

「え?」