言って欲しかった。

そしたら、不安になる事も、海翔を疑う事もなかった。

天に慰めてもらう事も、天と動物園に行く事もなかった。


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夜になり、ようやく荷物が届いた。

私たちは、荷ほどきは明日にして、眠る事にした。

先にシャワーを浴びた私は、ベッドで寝たふりをする。

海翔は、私のおでこに軽くキスをして眠る。



春山さんの言葉が、呪いの呪文のように頭の中をぐるぐる回る。

『他の男を思いながら、一生、宮本に
抱かれる気か?』

『海翔を思いながら、海翔に抱かれますよ。』

どうしたら、3ヶ月前に戻れる?

2ヶ月前でもいい。

海翔に求められて嬉しいと思えた私は、今、どこにいる?