「海翔…」

目頭が熱くなり、海翔の姿が滲んだ。

ずっと、私が言って欲しかった言葉。

「はい。よろしくお願いします。」


それから、6日の深夜、海翔が最終の新幹線で大阪に帰るまで、私は海翔の腕の中で過ごした。

ゲームオタクの海翔が、4日間、一度もゲームをする事なく、私を求め続けた。



嬉しいけど、何か感じる違和感。

私と海翔の間に、温度差がある。

あんなに会いたかった海翔。

会えなくて大阪で泣きじゃくったのに。

どうしたんだろう?

胸の奥が、ざわざわする。

幸せなのに、何かが引っかかって落ち着かない。

なんだろう?

一ヶ月。
私はそんなに変わった?