お昼休みになると自然に都築さんの話題を出していた。

「年齢って気にするんですね。」

「都築くんのこと?
 何?気になるの?」

 松山さんが身を乗り出して興味津々な顔をした。
 しまった。この人たちにこの手の話題を自ら提供しちゃった。

 私としては仕事をする上で、という意味のつもりだったのに、絶対に違う意味でとらえられてる。

 慌てて否定しても後の祭りだ。

「そういうわけじゃ!」

「都築くんかぁ。
 あんまりオススメしないなぁ。」

 河内さんは口を尖らせて渋い顔をした。

 やっぱりそっち方面になるよね……。
 私もお調子者は御免被りたいわ。

「やめてください。近場でくっつけるの。」

「彼氏でもいるの?」

「まぁ……。」

「なんだ。なら初日にやった恒例のアレも必要なかったんだ。」

「えぇ。まぁ。」

 ここは早く嵐が去るのを待つのみ。

「いいじゃない。
 社内に1人、社外に1人までなら許すわ!」

「いいね。それ。現地妻みたい。」

 2人は勝手なことを言って盛り上がっている。